みなさん「色覚異常」って知っていますか??
「色弱」や「色盲」とも呼ばれていますが、簡単に説明すると、
眼の細胞の一部の機能が一般の人とは異なっているために、色の見え方が一般の人と異なるというものです。
緑系の色と赤系の色を混同したり、濃い緑と濃い茶色の区別、白色と薄いピンク、灰色の区別がつきづらかったりします。
色覚異常者は、日本の人口(男性)の20分の1いると言われています。(300万人以上)
ちなみに女性の場合は、500人に1人と言われていて、これは「伴性遺伝」という遺伝の性質によるものです。
広島県の人口(約285万人)よりも多いと言ったらちょっとびっくりするかもしれません。
また、40人のクラスに一人は色弱の人がいるということになります。
目次
検査方法は、「石原式色覚異常検査表」が一般的
色弱を調べる検査には、このような丸の中にドットが入っている、
「石原式色覚異常検査表」が最も普及しています。
下記の4つの図の中に何の数字が書かれているかを確認してみてください。
位置 | 一般的な見え方 | 僕の見え方 |
---|---|---|
左上 | 6 | 何も見えない |
右上 | 29 | 70 |
左下 | 15 | 17 |
右下 | 73 | 何も見えない |
僕と同じような見え方をしていたり、一般的なものとは違う見え方をしていたら色弱の疑いがあります。
こんな風に僕も色覚異常者の一人ですが、
なかなかどんな風に色が見えているかを説明するのは難しいものです。
では、色覚異常の人にはどんな世界が見えているのでしょうか??
そしてどのような時に困るのでしょうか??
色弱の人はどんなときに困るのか?
僕は、D型2色覚という分類の色覚異常で、緑色を感じる神経細胞が正常に機能していません。
ちなみにD型は色覚異常の約75%を占め、最も多いタイプです。
色弱の人って大変そう、、、と思われがちです。
色弱の度合いにもよりますが、僕の場合ほとんど日常生活で困ることはありません。
たま~に些細なことで困ることがあるくらいなのですが、いくつか紹介します。
画像の作成には、「色のシミュレータ」というアプリを利用しました。
※実際に完全にこれらと同じように見えるわけではなく、色の区別のしやすさがこのくらいになるといった感じであくまでシミュレーションです。
http://asada.tukusi.ne.jp/cvsimulator/j/
「焼き肉」が焼けたかわからない
真ん中の棒をタップしてスライドすると比較できます。
Beforeが一般的な見え方、Afterが僕が見えているものです。
僕は焼き肉が大好きです!
なのですが、お肉が焼けたか見分けられないので、絶妙なタイミングで食べることができません。
ちょっと焦げ付いてきたらわかるのですが、そこまで待っていると他の人に取られてしまいます泣
なので、半生覚悟で食べるか、誰かにいいタイミングで取ってもらっています!
いつもありがとうございます!
パズルゲームで困る
ゲームをやっているときもたまーに困ります。
RPGだったりほとんどのゲームで困ることはないのですが、パズル系のゲームは困ります。
初めて、困ったの小学生のとき「ぷよぷよ」をやった時でした。
似たような色ばかりで、ほとんど運任せでした、、、
最近はまり始めたパズドラでは、こんな感じに見えます。
「赤と緑と黄色」の区別、「青と紫」の区別がつきづらいです。
ですが、パズドラは色覚異常の人にも優しく、「色覚サポート」のオプションがあります。
これをオンにすると区別がつきづらかった色がはっきりと見えるようになります。
色覚サポートモードで見たらこんな感じです。
黒板のチョークの色の区別がつかない
小学校から高校までは、黒板を使って授業をしている学校がほとんどだと思います。
色で重要な所だったり、ポイントの箇所を目立たせることが多いですよね。
よくあるのが、
- 通常の色を「白」
- 重要な箇所を「赤」
という区別の仕方です。
色弱の生徒の場合こんな風に、白と赤の区別がわかりづらいです。
チョークの赤は、ピンク色に近いので、白との区別がつきづらいのだと思います。
僕が高校生の時、色弱に理解のある先生の授業では、
重要な箇所を「黄色」で書くようにしてくれていました。
黄色であれば、白との区別がつきやすいです!
服を選ぶのに困る
服を選ぶのにも一苦労です。
白いシャツを買ったつもりだったらピンクのシャツだったことが何度もあります。
タグに色が書かれていたりすると安心して購入できます。
色弱についての間違ったイメージ
「色弱」「色盲」「色覚異常」について間違ったイメージを抱いているひとが多くいます。
僕が大学時代に行った調査では、色弱に対して以下のような間違ったイメージを持った方がいました。
- 視覚障害だ
- モノクロ世界
- 色を認識できない。
- 緑が赤く見える
- 色が見えない。
- ときどきある色がその色に見えなくなる。
- 運転免許が取得できない。
- 治療法があるのでは
これらは、全て間違っています。
色覚異常は「視覚障害」であるという回答もありました。
今回、僕もわかりやすく伝えるためにあえて「色覚異常」や「色弱」という子言葉を使いましたが
「色覚異常」という言葉の裏には、色弱は劣っている、正常ではないという考えがあるはずです。
ですが、色覚はもともと多様なもので正常、異常という議論には無理があります。
たとえば日本人に多い血液型のA型が正常で、少数派のAB型を異常とは言わないのと同じです。
最後に
人によって色覚が異なっているという知識が社会にはまだ浸透していません。
男性の20人に1人、日本では広島県の人口よりも多くの人が、多数派とは違った色の見え方をしています。
この記事をきっかけに、色覚についての理解が少しでも進めば幸いです。
色覚・色弱よくある質問と回答はこちらのコンテンツが参考になります。
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