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ごまみかんって何?

一昨日、ミカンの収穫のお手伝いに広島県の生口島へ行ってきました。

収穫のお手伝いをするなかで、「ごまミカン」というものについて教えてもらいました。

 

「ごまミカン」とは、ミカンの大敵「ヤノネカイガラムシ」が寄生してしまったミカンのことを言うそうです。

ミカンの大敵、「ヤノネカイガラムシ」について詳しく知りたくなったので調べてみました。

 

 

ごまみかんって何?

yanone

ごまみかんとは?

みかんの大敵である、ヤノネカイガラムシが寄生してしまったもののことを
「ごまみかん」とミカン農家の方は呼んでいるようです。

 

ヤノネカイガラムシって?

ヤノネカイガラムシは中国からの侵入害虫で、明治31年(1898)に長崎県で発見された。体長3ミリほどのちっぽけな虫だが、以後80年にわたりミカン産業に多大の被害をもたらしてきた。 薬剤防除に限界があって、有効な防除法がみつからない。もちろん天敵による防除も考えられたが、害虫原産地の中国と国交がなかった当時、現地に足を運び有効な天敵を探すことは不可能であった。

ミカンの大敵ヤノネカイガラムシを制圧した天敵導入の功績者西野操

ミカン農家の方は、80年間も「果実だけでなく枝葉・幹にも寄生し、木まで枯死させる」この大害虫に苦しめられたそうです。

有効な駆除方法もなかなか見つからなかったようです。

1980年にようやく、西野操さんという方がヤノネカイガラムシの天敵を発見しました。

ヤノネカイガラムシの天敵とは?

 昭和55年(1980)秋、西野を団長とする探索チームは中国に出発する。四川・広東・浙江などの各省をめぐる1ヶ月の旅であった。彼らは四川省の農場で、寄生蜂2種の採集に成功する。 体長1ミリにも達しない虫だが、1種はヤノネツヤコバチ、もう1種はヤノネキイロコバチと命名されたが、とくに後者はのちに新種と認定されている。

ミカンの大敵ヤノネカイガラムシを制圧した天敵導入の功績者西野操

天敵は、体長が1ミリにも満たない、ヤノネツヤコバチとヤノネキイロコバチと名付けられた寄生蜂(きせいほう)です。

80年間も苦しめられていたヤノネカイガラムシをこの寄生蜂によって撃退することができるようになりました。

寄生蜂(きせいほう)とは何か?

膜翅類に属する昆虫のうち,雌バチが他の昆虫類,クモなどに直接または間接に卵を産みつけ,孵化した幼虫が宿主を食べて育つものをいう。この場合,ハチの幼虫は宿主の筋肉や脂肪などを食べ,結局は宿主を食い殺してしまうので,一般の寄生とは区別して捕食寄生と呼ぶ

ブリタニカ国際大百科事典

ヤノネキイロコバチのは主に幼虫に対して、ヤノネツヤコバチは主に成虫に対して寄生するそうで、
この2種類の寄生は寄生性や攻撃性の違うため、あたかも協力し合うようにして、ヤノネカイガラムシをやっつけます。

こんな天敵の寄生蜂をわずか1ヶ月で見つけれるのは奇跡に近いですよね。
しかもお互いに違った特性を持っているなんて、、、

約60億円もの経費のカットに成功!

ヤノネカイガラムシの防除に要していた経費は全国で年間50~60億円。彼らの努力はこのぼう大な経費をカットし、 生産費や労働力の削減に大きく貢献したのである。

ミカンの大敵ヤノネカイガラムシを制圧した天敵導入の功績者西野操

奇跡的な寄生蜂の発見により、全国で年間50~60億円もの経費のカットに成功したそうです。

80年間の多大な被害もこれによりほとんどなくなりました。

最後に

mikan

市場に出回るものだったり、私たちが普段目にするミカンは、
このようにきれいな物が多いですよね。

これって当たり前のことだと思っていましたが、
先人の努力や、みかん農家の方の手間ひまによってできているものだと再認識しました。

「ごまみかん」のように、害虫によって廃棄されてしまうものも多いようです。

 

みかん一つをとっても多くの物語があるな〜と感じた1日でした。

 

奇跡のみかん農園

けっして妥協しない零細農家のすごい仕事の話

2 Comments

すー

当時聞いた農家さんの話によると、食べても問題はないそうです。
見た目が悪いのと、味が少し変わるらしく、、、
何かあってはいけないので、僕は食べるのはおすすめしません。

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