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知的財産管理技能検定(通称:知財検定)の3級の資格取得試験を11月に受けました。
解答速報を基に自己採点した結果、正答率9割で無事合格!
今回は、知財検定3級の勉強方法について、どんなテキストを使って、どのくらいの勉強時間をかけたのかなどについて紹介します。
目次
知財検定とは?
そもそも知財検定とは何なのでしょうか?知財検定は、国家資格で、正式名称は「知的財産管理技能検定」と言います。
その名の通り、「知的財産を適切に管理する能力があるか」を測り、証明するための試験です。
知的財産とは何か?
そもそも知的財産とは何なのでしょうか??
知的財産とは、人が知的活動によって生み出した、アイデアや創作物の中で財産的な価値を持つもののことです。
頑張って生みだしたものを、他人に無許可で使われたり、真似されたり、コピーされるとたまったものじゃありませんよね?
そういったことから知的財産を保護するために、特許権や意匠権などの「知的財産権」が存在します。
スマホを例に知的財産権を説明すると
スマホを例に説明すると、ブランドのロゴマークや機種の名前は「商標権」で保護されていますし、ボタンの配置やスマホ自体のデザインは「意匠権」で保護されており、iPhoneの充電器のような特殊な構造なものは「特許権」で保護されています。
また、最近はやりの落下防止のスマホリングなどの小発明は「実用新案権」で保護されていますし、普段スマホで見ているイラストや文章は「著作権」で保護されています。
知財検定3級を取得すると何ができるようになる?
知財検定の公式サイトによると、知財検定3級の合格に必要な技能およびそれに関する知識の程度として以下のように書かれています。
知的財産管理の職種における初級の技能者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度(知的財産管理に関する業務上の課題を発見し、大企業においては知的財産管理の技能及び知識を有する上司の指導の下で、又、中小・ベンチャー企業においては外部専門家等と連携して、その課題を解決することができる技能及びこれに関する初歩的な知識の程度)を基準とする。
弁護士、会計士、社労士のような業務独占資格(資格がなければその業務を行えない資格)ではありませんが、TOEICやITパスポートのように、知識やスキルの証明にはなります。
具体的に試験でどのようなことを問われるかは以下の試験科目をご覧ください。
参考 試験科目及びその範囲の細目(PDFファイル)【学科試験・実技試験】国家試験 知的財産管理技能検定なぜ知財検定3級を受けようと思ったか
僕が知財検定を受験しようと思ったのは、以下の2つの理由からです。
中小企業診断士の経営法務という科目の勉強にもなる。
中小企業診断士という資格を取るために勉強をしているのですが、1次試験の経営法務という法律科目で「知的財産権」についてが毎年数問出題されています。
前回の中小企業診断士の1次試験で経営法務の科目が合格できなかったので、その勉強にもという気持ちで、知財検定を受験しました。
中小企業診断士の試験は年に1回しかなく、勉強のモチベーションも続きづらいので、短期の目標をたてて達成するためにも、年3回試験がある知財検定は良いペースメーカーになりました。
ウェブ業界でも求められる知識だから
僕は、ウェブの制作会社で働いているのですが、著作権や商標権などはウェブ制作をする上でも気を付けなければなりません。
実際に資格を取得してから、商標権についての知識が役に立った仕事がありました。
知財検定3級はどんな試験か?試験形式、難易度、合格率は?
それでは、知財検定3級はどのような試験なのでしょうか??
マーク形式と筆記試験があるけど、ほぼ選択式!合格基準は正答率7割以上
試験種 | 試験形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 | 受験費用 |
---|---|---|---|---|---|
学科試験 | 筆記試験 (マークシート方式 3肢択一式) | 30問 | 45分 | 満点の70%以上 | 5,500円 |
実技試験 | 筆記試験 (記述方式) | 30問 | 45分 | 満点の70%以上 | 5,500円 |
知財検定3級は、マークシート方式3択問題の学科試験と記述方式の実技試験の二つの試験があります。
筆記の実技試験と聞くと、難しそうなイメージですが、選択式の問題が多く文章を書くことはありません。
「〇」「×」や「ア」と書いたり、選択肢から単語を選んで「著作権」と答案用紙に書く程度の筆記試験です。
問題数30問に対して、試験時間は45分と短く感じますが、頭をひねらせる問題は少なく僕の場合は、10分~15分くらい時間があまりました。
合格基準は正答率7割以上なので、30問中21問以上正解で合格、9問は間違えても大丈夫です。
難易度・合格率は?
知財検定3級の難易度について、過去3年間の学科試験・実技試験、それぞれの合格率は以下のようになっています。
試験実施年月 | 学科試験合格率 | 実技試験合格率 |
---|---|---|
2016年3月 | 62.4% | 65.0% |
2016年7月 | 66.1% | 59.8% |
2016年11月 | 68.4% | 55.3% |
2017年3月 | 63.8% | 71.3% |
2017年7月 | 66.7% | 71.1% |
2017年11月 | 65.5% | 61.0% |
2018年3月 | 53.7% | 69.4% |
2018年7月 | 63.0% | 61.3% |
学科試験、実技試験どちらも合格率は6割から7割と、合格するのはそこまで難しくありません。
免除資格・業務経験等がないと3級からしか受けられない
知財検定は1級から3級まであるのですが、1級と2級には受験資格がありそれを満たさなければ受けることができません。
僕は、中小企業診断士対策のためにも2級を受けたかったのですが、受験資格がなく3級からの受験となりました。
知財検定2級の受験資格は以下の通りです。
- 知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者
- 3級技能検定の合格者
- 学校教育法による大学又は大学院において検定職種に関する科目について10単位以上を修得した者
- ビジネス著作権検定上級の合格者
知財検定3級の対策には公式テキストと過去問!勉強方法と勉強時間は?
知財検定3級は合格率が60%~70%と難易度が低く、試験対策は公式テキストと過去問で十分です。
公式テキストはどんな内容か?
公式テキストは、「事例とQuestion]「Lesson」「正解と解説」の、3部構成になっていてイラストも多く交じっているので、脳に負担なく、楽しみながら勉強を進めることができます。
どうやって勉強したか?
知財検定3級合格までの勉強方法ですが、僕は以下の流れで勉強をしました。
- STEP.1公式テキストを1周読む
まずは、公式テキストを1周読み進めます。わかりづらい箇所があっても一旦飛ばして最後まで読み終えます。
- STEP.2厳選過去問題集を3周解く公式テキストを1周読み終えたら、いざ実戦。間違った問題や全くわからない問題があれば、テキストに戻り復習します。
間違った問題や、正解したけど不安な問題に印をつけて、完璧に正解できるようになるまで問題集を3周解きました。
この問題集は分野ごとに重要ポイントが簡潔に記載されていて、過去問も分野ごとにまとめられています。
- STEP.3過去問を3回分解く
最後に総仕上げ。知財検定公式サイトにある過去3回分の試験問題を解きます。
過去問題集と被っている問題もありますが、本番の試験形式で勉強をするには、実際の過去問が一番です。
過去3回分の過去問は公式サイトからダウンロードしてくださいね!
参考 過去問題国家試験 知的財産管理技能検定
合格までの勉強時間は50時間くらい
勉強期間は2か月、平日に仕事のお昼休みの30分、仕事終わりの30分の計1日1時間、合計40時間と、試験前日の追い込みで10時間、合計50時間勉強しました。
まとまった時間が取れれば、2週間程度あれば十分に合格できると思います。
受験資格の有効期限に注意!
知財検定3級合格、次は2級合格を目指したい!そんな方は受験資格の有効期限にご注意ください。
知財検定2級を受けるために「知財検定3級合格」を受験資格とする場合、合格日が属する年度から2年間が有効期限となっています。
例えば、2018年度(2018年11月実施)に合格した場合、受験資格としての有効期限は2020年度(2021年3月)までです。
しかし、受検資格としての有効期限が経過した後でも、知財技能士としての資格自体は有効なのでご安心ください!
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