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さて今回は、中小企業診断士の資格試験の勉強法と計画の立て方について紹介します!
まず最初に言っておきますが、僕は2018年度の中小企業診断士1次試験に落ちました。(自己採点)
結果は、合格点の420点に「14点」足りず不合格。(7科目中4科目は科目合格)
これから、中小企業診断士の資格取得に向けて勉強を始める皆さんに、僕と同じような失敗をしてほしくない!!
そんな思いで、僕が実践していた良くない勉強法と計画の立て方、そして「もっとこうしておけば効率的に勉強できていた!」などの改善点についてまとめました!
合格者のアドバイスも重要ですが、不合格だった人がなぜ不合格になってしまったのかを知るのも大事だと思います。
目次
中小企業診断士の試験概要と合格基準
これから、中小企業診断士の勉強を始める方も多いと思うので、試験の概要と合格基準について、まず紹介します。
中小企業診断士の試験は、マークシートから筆記試験、そして口述試験まである、1年に1度行われる長丁場の試験です。
試験概要
下記の表のように、8月初旬に「7科目のマークシート形式の1次試験」、10月末に「4科目の筆記形式の2次試験」、12月中旬に「口述形式の最終試験」という風に、1次試験から最終試験までのスパンは約5か月にも及びます。
ストレート合格できる受験生は約4%ほどで、多くの受験生は2年以上かけて資格を取得しているそう。
開催月 | 受験科目 | 合格率 | |
第1次試験(マークシート) | 8月初旬 | 1.経済学・経済政策 | 21.7% |
2.財務・会計 | |||
3.企業経営理論 | |||
4.運営管理(オペレーション・マネジメント) | |||
5.経営法務 | |||
6.経営情報システム | |||
7.中小企業経営・中小企業政策 | |||
第2次試験(筆記試験) | 10月末 | 1.組織・人事(事例Ⅰ) | 19.4% |
2.マーケティング・流通(事例Ⅱ) | |||
3.生産・技術(事例Ⅲ) | |||
4.財務・会計(事例Ⅳ) | |||
最終試験(口述試験) | 12月中旬 | 99% |
第1次試験の合格基準
中小企業診断士第1次試験の合格基準は以下の通りです。
第1次試験の合格基準
- 合計点が420点以上(6割以上)
- 1科目も足切り点(40点未満)がないこと
極端な話をすると、6科目全て100点満点を取ったとしても、残りの1科目が39点であれば、不合格ということです。
幅広い分野についての知識が必要なのが1次試験の難しいところ。
第2次試験の合格基準
中小企業診断士第2次試験の合格基準は以下の通りです。
第2次試験の合格基準
- 合計点が240点以上(6割以上)
- 1科目も足切り点(40点未満)がないこと
第2次試験の合格基準は、第1次試験と同じく「合計点が6割以上」でかつ「足きり点がないこと」です。
科目数は、「組織・人事」「マーケティング・流通」「生産・技術」「財務・会計」の4科目。
第1次試験と違い、第2次試験は筆記試験です。
最終試験(口述試験)の合格基準
第2次試験の合格基準
- 評定が60%以上であれば合格
最終試験は、約10分間の面接試験。試験官3名、受験生1名の「3対1」でおこなわれます。
筆記試験で問われた内容についての質問が行われます。
合格率は99%以上であり、コミュニケーション能力の確認といった意味合いが強いそうです。
中小企業診断士試験に落ちてしまった僕について
僕のプロフィール
どんなやつが試験を受けて不合格になったのか、気になると思うので、受験に関係ありそうなことについて簡単に紹介します。
僕について
- 社会人2年目ウェブ制作会社勤務の24歳(2018年9月現在)
- 広島大学卒(経済政策専攻)
- 持ってる資格は普通自動車免許(AT限定)くらい
コンサルなど、中小企業診断士に関係ありそうなことの実務経験はゼロ。経営情報システムがちょっと仕事と関係しているのがちょっと有利なくらいで、ほとんどゼロからの勉強でした。
1次試験受験までの勉強期間は約9ヶ月、勉強時間は約500時間
中小企業診断士の試験勉強を始めたのは、2017年の11月でした。
11月から4月までは、だらだら勉強していて月に30時間くらい、5月は月に60時間くらい、6月と7月の2ヶ月間は、月に120時間は勉強していました。(追い込まれないとやる気出ないのなんとかしたい。)
合計勉強時間は500時間くらいだと思います。
独学で約1年間おこなった実際の勉強スケジュール
テキストは全てAmazonで購入したので、購入履歴をもとに約9ヶ月間の勉強スケジュールを振り返ってみます。
11月〜4月の勉強内容の振り返り
企業経営理論、財務・会計、運営管理の勉強をする
11月から4月の6ヶ月間は、スケジュールも立てず、毎日勉強することもなく、気が向いたら勉強する日々。
覚えたことがほとんど定着せず、テキストの2章を読んでいる頃には、1章の内容を忘れているなど非効率な勉強期間でした。
この期間は、遊びや、飲み会など予定があれば、そっちを優先してしまうなど、勉強の優先順位が低かったです。
唯一良かったのは、財務・会計が難しく、勉強に時間がかかるという前情報を持っていたので、「財務・会計」については集中して取り組むことができたことでした。
5月の勉強内容の振り返り
経済学・経済政策、経営情報システムの勉強を始める
ゴールデンウィーク頃に、そろそろ真面目に勉強しないと間に合わないのでは?と焦りはじめる僕。
この頃から、家では勉強できないことに気付き(遅っ!)、職場近くのモスバーガーで勉強をすることにしました。
これが良かったのか、勉強がはかどり始める。
大学時代に専攻していた「経済学」と今の仕事とも関係ある「経営情報システム」なので比較的、勉強は苦痛じゃなかったのですが、大学生の頃勉強していたはずの「経済学」は何も覚えていませんでした。
6月の勉強内容の振り返り
試験2ヶ月前。この頃になってくると、勉強する習慣ができてきて、勉強を中心に生活が周りはじめました。
経営法務と中小企業経営・中小企業政策の勉強を始める
6月末に受験する模試までに、「1次試験の7科目を一通り終わらせる」のが、ぎりぎり最低限の目標でした。
経営法務も中小企業経営・中小企業政策もほぼ完全に暗記科目でしかも馴染みもなく、勉強はやや苦痛。
経営法務は、スピード問題集をひと通り終わらせることができたのですが、「中小企業経営・中小企業政策」は、模試前日にテキストを最初から最後までザッと読むだけで、問題集を解くことができませんでした。
資格の学校TACの1次公開模試を受ける
6月30日(土)、7月1日(日)の2日間で1次試験の模試を受けてきました。
その時の結果がこちら。合格点まで84点も足りず、、、
科目名 | 得点 |
経済学・経済政策 | 32 |
財務・会計 | 64 |
企業経営理論 | 49 |
運営管理 | 58 |
経営法務 | 64 |
経営情報システム | 36 |
中小企業経営・中小企業政策 | 33 |
合計点 | 336 |
前日に勉強した「中小企業経営・中小企業政策」は33点。当然の点数ですよね・・・
このままでは受からない!!という危機感に気付くことができたのと、苦手科目もわかったので、模試を受けて良かったです。
皆さんも模試は絶対受けるべき!良いペースメーカーになりますよ。

7月の勉強内容の振り返り
模擬試験の復習
中小企業経営・中小企業政策の問題集を終わらせる
模試までに手付かずだった、「中小企業経営・中小企業政策」のスピード問題集を1日で全て解ききりました。
ひたすら過去問を解いた
1次試験の独学での勉強方法の反省点3つ
1次試験までの勉強を振り返ってみて、気付いた反省点3つについて紹介します。
皆さんは、こうならないように気を付けてください。
スケジュールを立てずに勉強を始めた
中小企業診断士の試験は1年に1回しかなく、範囲も広いため、スケジュールを立てるのが重要なのにも関わらず、スケジュールを立てずに勉強を始めてしまいました。
スケジュールについて意識し始めたのは、試験3ヵ月前くらいでした。
スピード問題集を1周しか解くことができなかった
スケジュールを立てずに勉強したことが原因ですが、TACのスピード問題集を1周しか解くことができませんでした。
最低でも3周くらいして、苦手な問題を潰すのが大事だと思います。
集中できないのがわかっていたのに家で勉強しようとした
家だと、どうしてもスマホを触ってしまったり、寝てしまったり、勉強に集中することができませんでした。
集中できないにも関わらず、家で勉強しようとしてしまった。
結局、「仕事終わってから会社に残って勉強する」「帰り道にあるモスバーガー」で勉強するのが集中できました。
平日は、「勉強が終わるまで家に帰らない」。土日は「とりあえず家から出る」これが僕には合っていたのです。
これから中小企業診断士の勉強を始める人へ伝えたいこと
これから中小企業診断士の試験勉強を始める方へ、「おすすめな勉強方法」「独学での資格取得にかかる費用」「予備校について」を紹介します。(1年前の自分に伝えてあげたい、、、)
もし1年前に戻れるならこうやって勉強する
もし仮に、自分が1年前に戻れるのであれば、こうやって勉強すると思います。
まずは、試験の概要や特徴について、勉強方法について情報を集める
僕は、試験についての情報を集める前に、とりあえずテキストと問題集を1科目分購入してすぐに勉強を始めてしまいました。
まずは、スケジュールの立て方や勉強方法、合格者の感想などを知ることが大切だと思います。
以下のサイトがとても参考になります。
参考 中小企業診断士試験 一発合格道場中小企業診断士試験 一発合格道場ちなみに、本試験1か月前におこなった過去問を5年分解く方法は、こちらの記事を参考にしておこないました!
参考 ラストスパートのためのモチベーションアップ術とタイムマネジメント力強化術中小企業診断士試験 一発合格道場
完璧じゃなくていいので早い時期にスピード問題集を1周終わらせておく
僕の勉強法を振り返ると、「1科目を1周で完璧にマスターする」という思いが強かったのか、1科目にかける時間が長かったです。そのせいもあって、2科目目を勉強し終わった頃には、1科目目のことをほとんど忘れているということが起きてしまいました。
これでは効率が悪いので、わからない所は飛ばしてでも1回7科目分のテキストと問題集を素早く終わらせておくべきでした。
これをやることで、自分の苦手科目が分かったり、1次試験の全体像がつかめたりします。
テキストと問題集は1章ずつ進める
最初の方に勉強した3科目くらいは、「テキストを1冊読み終えてから問題集を解き始める」という方法をとっていました。
この方法だと、問題集を解き始める頃には、1章目のテキスト内容をほとんど覚えておらず効率が悪かったです。
「テキストを1章分読み終わったら、問題集を1章分進める」と勉強効率も上がるし記憶の定着もスムーズに進みます。
独学で資格取得するにはどのくらいお金がかかるのか?
僕が中小企業診断士の第1次試験の受験までかけたお金は、「約9万2,000円」でした。
第1次試験受験までの費用内訳
- テキスト・問題集・過去問で約4万2,000円
- 模擬試験の受験料が6,200円
- 勉強場所費用(モスバーガー)が約3万円
- 中小企業診断士第1次試験の受験料は、1万3,000円
テキスト・問題集・過去問について
(企業経営理論のテキストが行方不明だったり、運営管理の問題集が2冊あったりするのですが気にしないでください笑)
今、見返してみると、とんでもない量ですね、、、。落ちたけどよく頑張ったと自分を褒めてあげたい。
資格の勉強の前にいろいろ調べていると、中小企業診断士の資格取得と言えばTACという声が多かったので、TACを信じて、参考書はTACのものしか使いませんでした。
費用の内訳はこんな感じ。
テキスト・問題集・過去問の費用内訳
- スピードテキスト:2,700円×7科目=18,900円
- スピード問題集:1,728円×7科目=12,096円
- 第1次試験過去問題集:1,620円×7科目=11,340円
勉強場所の確保について
勉強は、会社と家で基本的にやっていたのですが、結局集中ができず、最後の3ヶ月の追い込み期間は、モスバーガーで勉強をしていました。
だいたい1回あたり、500円を使って、最後の3ヶ月は平日毎日通っていたので、約3万円を費やしました。
店員さんに完全に顔といつも頼むメニューを覚えられてしまった笑
自分をコントロールするのが苦手な人は資格予備校に行った方がいいかも
自分で「勉強の計画を立てるのも苦手だし、計画を立てても実行できない」という方には、お金はかかりますが、資格予備校に行った方がいいかもしれません。
通信講座だと結局自分で計画を立てないといけないので、通学講座をおすすめします。
資格予備校だと、勉強の計画も既に立っていますし、何より受験仲間ができるのが良いです。
模試や本試験に行ったときに、予備校仲間っぽい人たちが会話しているのを見て羨ましいなあと感じました。
独学だと孤独になりがちなので、モチベーションを高め合える仲間ができるのはいいことだと思います。
最後に
中小企業診断士の試験は、1年に1度しかなく、勉強時間も長時間を要することもあり、「自分との闘い」という側面が大きいです。
遊びに行きたいし、飲みにも行きたい、土日はゆっくり寝ていたし、、、
そんな欲望に負けずに、計画的に勉強を進めることができた人だけが合格できるんだろうなと感じました。
僕も、もう1年頑張るので、これから勉強を始める方、来年もチャレンジする方、一緒に頑張っていきましょう!


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